中古住宅のリフォームを経て、生活することが日本でも一般的になっています。
近年では、中古住宅の中でも即入居可能な「リフォーム済み物件」が人気を集めています。
リフォーム済み物件を購入することには、いくつかのメリットとデメリットがあります。
ここでは、その購入時に注意すべきポイントについて説明します。
リフォーム済み物件
リフォーム済み物件は、前の入居者が退去した後にリフォームされた物件や、不動産会社などが買い取った中古住宅をリフォームして販売している物件のことを指します。
リフォームは、新築同様の状態に戻すことを指し、リノベーションは元の物件以上の価値を持たせるために行われます。
リフォーム済み物件では、壁紙やフローリングの張り替え、キッチンや洗面台、ユニットバスなどの交換が行われ、物件がきれいな状態になっています。
特に一戸建ての場合は、外壁の塗装なども行われていることがあります。
また、一部の物件では、和室を含む3DKを洋室のみの2LDKに変更するなど、現代の生活スタイルに合った間取り変更が行われています。
さらに、壁にアクセントクロスやタイルを使用したり、ガラス張りのバスルームを設けたりするなど、大規模な工事が行われることで、物件の性能を新築並みに向上させたり、価値を高めることもあります。
これらの物件は、リノベーション済み物件とも呼ばれています。
メリットとデメリット
中古住宅をリフォームしてから引っ越す場合、リフォーム会社との打ち合わせや工事に時間がかかることがあります。
しかし、リフォーム済み物件はすぐに住むことができるという利点があります。
また、新築や築浅の住宅と比べて、見た目が新しくて魅力的なうえに、手頃な価格で手に入ることが多いのもメリットと言えるでしょう。
ただし、リフォーム済み物件には注意が必要です。
なぜなら、中には内装や外装だけをリフォームしている物件もあり、柱や梁、床組などの構造体の状態を確認していないことがあるからです。
このような物件では、雨水や換気の問題、シロアリによる被害などが構造体の老朽化を引き起こす可能性があります。
さらに、築20年や築30年の物件では、断熱工事が適切に行われていないこともあります。
リフォーム工事によって、構造上の補修や補強が十分に行われているかどうかは、確認が難しいものです。
したがって、安心して生活するためには、構造体の老朽化が進んでいない箇所が適切に補強されているかを確認することが必要です。
つまり、適切なリフォームが行われている物件であれば、安心して暮らすことができます。
しかし、適切なリフォームが行われていない物件は、新しい建物や築浅の住宅と比べて寿命が短い可能性があることを理解した上で、判断する必要があります。
リフォーム済み物件の選び方と注意点
リフォームが完了した物件を見つけるためには、いくつかの方法があります。
まずは、住宅情報サイトを利用して検索することや、不動産会社に自分の希望条件を伝えて依頼する方法があります。
不動産会社には希望エリアや間取り、広さなどを伝え、その条件に合った物件を探してもらうことができます。
気になる物件が見つかったら、内見をすることになりますが、内見時には表面的な部分しかチェックできませんので、リフォームされた箇所についての確認がとても重要です。
特に、工事箇所やこれまでの工事履歴が施工写真と共に図面や書面でまとめられている物件は信頼できます。
もし建築に詳しい知人がいる場合は、一緒に内見に行くこともおすすめです。
その他にも、不動産会社を通じて、屋根や外壁、屋根裏や床下などの状況を確認する「ホームインスペクション（住宅診断）」の利用を売り主に相談するという方法もあります。
これによって、より詳細な状態を把握することができます。
中古物件を購入する際には、住まいの状況を把握してから購入することが望ましいです。
また、耐震基準は1981年6月1日を境に大きく変わりました。
それ以前に建築確認申請が下りた建物は、現行の耐震基準を満たしていない場合が多いので、気になる場合は耐震診断を受け、基準を満たしているか確認しましょう。
さらに、中古マンションの場合は、長期修繕計画に基づいて適切に修繕が行われているか、修繕積立金が適切に積み立てられているか、修繕積立金がどれくらい積み立てられているかも確認することが必要です。
これらの情報は、不動産会社や管理組合から入手できます。
まとめ
リフォーム済みの物件は、すぐに入居が可能であるため、非常に人気があります。
しかし、その数は限られているのが現状です。
また、中には適切な補強工事が行われていない物件も存在しています。
もし入居までの期間に余裕があるのであれば、中古住宅を購入してからリフォームを行うという選択肢もあります。
リフォームを自分たちのスタイルに合わせて行うことができるため、自分や家族にとって最適な暮らし方を実現することができます。
しかし、中古住宅を購入する際には注意が必要です。
住宅ローンの借入額や借入期間に制約がある場合がありますので、事前によく確認しておくことが大切です。
まとめると、リフォーム済み物件はすぐに入居できるメリットがありますが、物件数が限られているため選択肢は少ないです。
また、リフォーム済み物件には構造の問題がある場合もあります。
そのため、時間に余裕がある場合には中古住宅を購入してリフォームを行うことも検討しましょう。
ただし、中古住宅の購入では住宅ローンの制約があることに注意が必要です。
